キャッシュフロー計算書(間接法)のサンプル
1.営業活動によるキャッシュフロー | ||
税引前当期純利益 | 〇〇〇〇 | |
減価償却費 | 〇〇〇〇 | |
貸倒引当金の増加額 | 〇〇〇〇 | |
受取利息及び受取配当金 | △〇〇〇〇 | |
支払利息 | 〇〇〇〇 | |
有形固定資産の売却益 | △〇〇〇〇 | |
売上債権の増加額 | △〇〇〇〇 | |
棚卸資産の増加額 | △〇〇〇〇 | |
買入債務の増加額 | 〇〇〇〇 | |
前受金の増加額 | 〇〇〇〇 | |
前払金の増加額 | △〇〇〇〇 | |
未払費用の増加額 | 〇〇〇〇 | |
前払費用の増加額 | △〇〇〇〇 | |
小計 | 〇〇〇〇 | |
利息及び配当金の受取額 | 〇〇〇〇 | |
利息の支払額 | △〇〇〇〇 | |
法人税等の支払額 | △〇〇〇〇 | |
営業活動によるキャッシュフロー | 〇〇〇〇 | |
2.投資活動によるキャッシュフロー | ||
有価証券取得による支出 | △〇〇〇〇 | |
有価証券売却による収入 | 〇〇〇〇 | |
有形固定資産取得による支出 | △〇〇〇〇 | |
有形固定資産売却による収入 | 〇〇〇〇 | |
投資活動によるキャッシュフロー | 〇〇〇〇 | |
3.財務活動によるキャッシュフロー | ||
短期借入による収入 | 〇〇〇〇 | |
短期借入金の返済による支出 | △〇〇〇〇 | |
長期借入による収入 | 〇〇〇〇 | |
長期借入金の返済による支出 | △〇〇〇〇 | |
配当金の支払額 | △〇〇〇〇 | |
財務活動によるキャッシュフロー | 〇〇〇〇 | |
4.現金及び現金同等物の増加額 | 〇〇〇〇 | |
5.現金及び現金同等物の期首残高 | 〇〇〇〇 | |
6.現金及び現金同等物の期末残高 | 〇〇〇〇 |
- 間接法のキャッシュフロー計算書は、税引前当期純利益から始める
- そのまま転記する項目と増加額を記載する項目に注意する
- 固定資産の売却がある場合には注意する
営業活動によるキャッシュフローとは
営業活動によるキャッシュフローとは、その会社が本来の業務によって獲得したキャッシュフローであり、プラスであることが望ましい。
仮に、営業活動によるキャッシュフローがマイナスとなっている場合には、その会社の本来の企業活動においてキャッシュを生み出すことができていないことを意味し、その足りなくなっているキャッシュを、固定資産の売却等や借り入れを行い、補填していく必要があります。
投資活動によるキャッシュフローとは
投資活動によるキャッシュフローとは、新規事業を行うための投資や車両の買い替えなど行うための投資、固定資産の売却などが含まれます。
新規事業を行うための投資や車両の買い替えなど行うための投資を行うと投資活動によるキャッシュフローはマイナスになり、固定資産の売却などを行うと投資活動によるキャッシュフローはプラスとなります。
なお、さらに詳しく分析するために、新規事業を行うための投資と車両の買い替えなど行うための投資をわけて分析してみるといいかもしれません。
財務活動によるキャッシュフローとは
財務活動によるキャッシュフローとは、借入金の増加や借入金の返済、社債の発行、株式の発行による資金の流れを表します。
借入金の増加、社債の発行、株式の発行を行うと財務活動によるキャッシュフローはプラスになり、借入金の返済を行うと財務活動によるキャッシュフローはマイナスとなります。
特に、売上不振による業績悪化を原因とする営業活動によるキャッシュフローのマイナスが続いていて、新たな借入金の借入を行ったということであれば、今後、借入金の返済に窮してくる可能性がありますので、早急に営業活動そのものの抜本的な見直しを行う必要があると考えることができます。
キャッシュフローの計算書(間接法)の作り方のポイント
売掛金の増減がある場合のキャッシュフロー計算書(例題)
- 売上高1,500
- 減価償却費△500
- 税引前当期純利益1,000
- 売掛金の増加額300
キャッシュフロー計算書(答え)
税引前当期純利益 | 1,000 |
減価償却費 | 500 |
売上債権の増加額 | △300 |
営業活動によるキャッシュフロー | 1,200 |
貸倒損失がある場合のキャッシュフロー計算書(例題)
- 売上高1,500
- 貸倒損失△200
- 減価償却費△500
- 税引前当期純利益800
- 売掛金の増加額300
キャッシュフロー計算書(答え)
税引前当期純利益 | 800 |
減価償却費 | 500 |
売上債権の増加額 | △300 |
営業活動によるキャッシュフロー | 1,000 |
※貸倒損失(PL)はキャッシュフロー計算書の計算に関係しない
貸倒引当金の取り崩しがある場合のキャッシュフロー計算書(例題)
- 売上高1,500
- 減価償却費△500
- 税引前当期純利益1,000
- 売掛金の増加額300
- 貸倒引当金の減少額200
キャッシュフロー計算書(答え)
税引前当期純利益 | 1,000 |
減価償却費 | 500 |
売上債権の増加額 | △300 |
貸倒引当金の減少額 | △200 |
営業活動によるキャッシュフロー | 500 |
※貸倒引当金の減少額はキャッシュフローのマイナス
有形固定資産の増減がある場合のキャッシュフロー計算書(例題)
- 売上高1,500
- 減価償却費△500
- 固定資産売却損△300
- 税引前当期純利益700
- 有形固定資産の増加額200
キャッシュフロー計算書(答え)
税引前当期純利益 | 700 |
減価償却費 | 500 |
固定資産売却損 | 300 |
営業活動によるキャッシュフロー | 1,500 |
固定資産の取得・売却 | △1,000 |
投資活動によるキャッシュフロー | △1,000 |
※有形固定資産の取得や売却がある場合には注意。固定資産売却損と除却損の考え方は同じ。
この記事を書いたのは…
行政書士事務所/社会保険労務士事務所 ビジョン&パートナーズ
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代表 高瀬満成(行政書士.社会保険労務士)
大阪で訪問介護やデイサービスなどの開業支援や経営支援をしている行政書士.社会保険労務士であり、大阪市にある訪問介護の事業所の役員もしています。
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