[保存版]訪問介護の実地指導対策(確認項目と必要書類)

訪問介護の実地指導における標準確認項目と標準確認文書

実地指導は、「標準確認項目」と「標準確認文書」に基づいて実施されることになっていて、特段の事情がない限り、「標準確認項目」以外の項目については指導を行わないこととされています。

また、原則として「標準確認文書」以外の文書は求めないこととされています。

なお、実地指導を進める中で不正が見込まれる場合には、実地指導から監査に切り替えられ、「標準確認項目」及び「標準確認文書」に限定せず、必要な文書をより詳細に確認されることになります。

訪問介護員等の員数

標準確認文書標準確認項目
・勤務実績表(タイムカード)
・勤務体制一覧表
・資格証
・利用者に対して職員数は適切であるか
・必要な資格は有しているか

ポイント

サービス提供責任者の人数(40人以上は2人)、常勤換算2.5人をクリアしているかどうか

管理者

標準確認文書標準確認項目
・管理者の勤務実績表(タイムカード)
・管理者の雇用形態が分かる文書
・管理者は常勤専従か
・他の職務を兼務している場合、兼務体制は適切か

ポイント

管理者が管理業務を適切に行なっているかどうか

運営規程

標準確認文書標準確認項目
・運営規程
・重要事項説明書
・運営における以下の重要事項について定めているか
1.事業の目的及び運営の方針
2.従業者の職種、員数及び職務の内容
3.営業日及び営業時間
4.指定訪問介護の内容及び利用料その他の費用の額
5.通常の事業の実施地域
6.緊急時等における対応方法
7.その他運営に関する重要事項

ポイント

運営規定と重要事項説明書の記載内容が適切かどうか

内容及び手続の説明及び同意

標準確認文書標準確認項目
・重要事項説明書
・利用契約書(利用者又は家族の署名、捺印)
・利用者又はその家族への説明と同意の手続きを取っているか
・重要事項説明書の内容に不備等はないか

ポイント

重要事項説明書と利用契約書の署名捺印と保管

受給資格等の確認

標準確認文書標準確認項目
・介護保険番号、有効期限等を確認している記録等・被保険者資格、要介護認定の有無、要介護認定の有効期限を確認しているか

心身の状況等の把握

標準確認文書標準確認項目
・サービス担当者会議の記録・サービス担当者会議等に参加し、利用者の心身の状況把握に努めているか

ポイント

サービス担当者会議に参加して、その記録を残しているか

居宅介護支援事業者等との連携

標準確認文書標準確認項目
・サービス担当者会議の記録・サービス担当者会議を通じて介護支援専門員や他サービスと連携しているか

ポイント

サービス担当者会議に参加して、その記録を残しているか

訪問介護計画の作成

標準確認文書標準確認項目
・居宅サービス計画
・訪問介護計画(利用者又は家族の署名、捺印)
・アセスメントシート
・モニタリングシート
・居宅サービス計画に基づいて訪問介護計画が立てられているか
・利用者の心身の状況、希望および環境を踏まえて訪問介護計画が立てられているか
・サービスの具体的内容、時間、日程等が明らかになっているか
・利用者又はその家族への説明・同意・交付は行われているか
・目標の達成状況は記録されているか
・達成状況に基づき、新たな訪問介護計画が立てられているか

ポイント

訪問介護計画(アセスメント・モニタリング)→サービス提供→サービス提供の記録→・・・について、具体的にしっかり記録されているか、事業所(管理者・サービス提供責任者)の実態や性格が反映されやすいところです

居宅サービス計画に沿ったサービスの提供

標準確認文書標準確認項目
・居宅サービス計画・居宅サービス計画に沿ったサービスが提供されているか

ポイント

居宅サービス計画に沿ったサービスが提供されているか

サービス提供の記録

標準確認文書標準確認項目
・サービス提供記録・訪問介護計画にある目標を達成するための具体的なサービスの内容が記載されているか
・日々のサービスについて、具体的な内容や利用者の心身の状況等を記しているか

ポイント

訪問介護計画とサービス提供記録に心身の状況等を具体的に記載しているか(毎回、同じ内容になっていないか)

利用料等の受領

標準確認文書標準確認項目
・請求書
・領収書
・利用者からの費用徴収は適切に行われているか
・領収書を発行しているか
・医療費控除の記載は適切か

ポイント

請求書と領収書の控えが保管されているか

緊急時等の対応

標準確認文書標準確認項目
・緊急時対応マニュアル
・サービス提供記録
・緊急時対応マニュアル等が整備されているか
・緊急事態が発生した場合、速やかに主治の医師に連絡しているか

ポイント

緊急時対応マニュアルの整備とそれに沿った対応が行われているか

勤務体制の確保等

標準確認文書標準確認項目
・雇用の形態(常勤・非常勤)がわかる文書
・研修計画、実施記録
・サービス提供は事業所の従業員によって行われているか
・資質向上のために研修の機会を確保しているか

ポイント

従業員に対する定期的な研修を行い、その記録を残しているか

秘密保持等

標準確認文書標準確認項目
・個人情報同意書
・従業員の秘密保持誓約書
・個人情報の利用にあたり、利用者及び家族から同意を得ているか
・退職者を含む、従業員が利用者の秘密を保持することを誓約しているか

ポイント

個人情報同意書と秘密保持誓約書の保管

苦情処理

標準確認文書標準確認項目
・苦情の受付簿
・苦情者への対応記録
・苦情対応マニュアル
・苦情受付の窓口があるか
・苦情の受付、内容等を記録、保管しているか
・苦情の内容を踏まえたサービスの質の向上の取組を行っているか

ポイント

苦情対応マニュアルの整備とそれに沿った対応が行われているか

事故発生時の対応

標準確認文書標準確認項目
・事故対応マニュアル
・市町村、家族、介護支援専門員への報告記録
・再発防止策の検討の記録
・ヒヤリハットの記録
・事故が発生した場合の対応方法は定まっているか
・市町村、家族、介護支援専門員に報告しているか
・事故状況、対応経過が記録されているか
・損害賠償すべき事故が発生した場合に、速やかに賠償を行うための対策を講じているか
・再発防止のための取組を行っているか

ポイント

事故対応マニュアルの整備とそれに沿った対応が行われているか
ヒヤリハットの記録があるか

広告

標準確認文書標準確認項目
・パンフレット
・チラシ
・広告は虚偽又は誇大となっていないか

その他、実地指導におけるポイント

実地指導の頻度

実地指導は、事業所の指定有効期間(訪問介護の場合は6年)に最低でも1回以上は実施することとされています。

なお、過去の実地指導等において、事業運営に特に問題がないと認められる事業所については、実地指導の頻度を緩和し、集団指導のみとされることもあるようです。

実地指導の通知

実地指導を実施する場合は、原則として1か月前までに事業所へ通知することになっています。

実地指導において確認する文書

実地指導において確認される文書は、原則として実地指導の前年度から直近の実績に係る書類とされています。

だからといって、ずさんな管理をしていいというわけではなく、常日頃から法令の遵守とサービスの向上をしていくことが重要です。

実地指導の同席者

実地指導に対応・同席できるのは、事業所の管理者だけでなく、実情に詳しい従業員の方や労務・会計などの専門家が同席することは問題ありません。


この記事を書いたのは…

行政書士事務所/社会保険労務士事務所 ビジョン&パートナーズ
大阪市中央区備後町1丁目4番16号
備一ビル501号室
代表 高瀬満成(行政書士.社会保険労務士)

大阪で訪問介護やデイサービスなどの開業支援や経営支援をしている行政書士.社会保険労務士であり、大阪市にある訪問介護の事業所の役員もしています。

訪問介護やデイサービスなどの開業や経営についてお困りのことがありましたらぜひお問い合わせください。

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