梅田、心斎橋や難波のショットバー(深夜酒類提供飲食店)の許可と届出は専門の行政書士へ

バー

午前0時を過ぎてバーを営業する場合には警察署に深夜酒類提供飲食店の届出が必要です

安心してバーの経営をするために深夜酒類提供飲食店営業の届出は絶対に必要です

午前0時から営業時間は夜明け(午前5時くらい)までの間にお酒を提供するお店(バーなど)を経営する場合には、「保健所の許可」だけでなく「警察署に深夜酒類提供飲食店営業の届出」が必要です。

世の中には警察署に届出をしないで経営をしているバーやスナックなどがあるのも事実ですが、これらのお店は法律違反をしている状態にあると言っていいでしょう。

届出に関する期間的な負担はそれほど大きくはありません
深夜酒類提供飲食店営業の届出は、警察署に届け出た10日後から午前0時以降の営業ができますので、実は比較的短期間で手続きができるものでもあります。

また、申請の準備についても、お店の開店準備と並行して、店舗の賃貸借契約をした後すぐに申請の準備を始めれば期間的な負担はそれほど大きくはありません。

しかも、警察署に納入する手数料はかかりません。ちなみに、保健所の飲食店営業許可申請の手数料は1万6000円です。

お店の経営が軌道に乗った後に警察から無届出の指摘を受けてお店の経営ができなくなるのは絶対に避けるべきことだと思われます。

なお、無届出などの場合には罰則がありますのでご注意ください

無届出で深夜酒類提供飲食店(バーなど)を営業した場合には50万円以下の罰金となります。

また、営業禁止地域で営業した場合には1年以下の懲役若しくは100万円以下の 罰金(併科あり)に処せられることがあります。

その他の違反についても罰則があります。

なお、違反した方又は違反した方を役員とする法人は、風適法第4条の営業者に関する基準(許可欠格要件)に該当し、刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年間風俗営業の許可を受けることができなくなりますのでご注意くださいますようお願いいたします。

深夜酒類提供飲食店(バーなど)を営業するにはいくつか要件がありますのでご注意ください

立地要件

次の地域では深夜酒類提供飲食店(バーなど)を営業することができません。

深夜酒類提供飲食店(バーなど)の営業ができない地域
  • 第一種低層住居専用地域
  • 第二種低層住居専用地域
  • 第一種中高層住居専用地域
  • 第二種中高層住居専用地域
  • 第一種住居地域
  • 第二種住居地域及び準住居地域

つまり、いわゆる住宅地の中では午前0時を過ぎて深夜酒類提供飲食店(バーなど)の営業はできないということです。

ただし、第一種住居地域、第二種住居地域及び準住居地域については、国道などの主要な幹線道路の端から25m以内に店舗がある場合には深夜酒類提供飲食店(バーなど)を営業をすることが可能です。

店舗の構造要件

主な構造要件
  • 客室が複数ある場合には各客室の床面積は9.5㎡以上でなければいけません。
  • 客室の内部に見通しを妨げる設備を設けてはいけません。
  • 営業所内の明るさを20ルクス以下にしてはいけません。

なお、調光器(スライダックス)は認められていませんので、調光器(スライダックス)がついている場合にはON・OFF式のスイッチに取り替える必要があります。

サービス要件

深夜酒類提供飲食店(バーなど)では「接待」は禁止されています

風営法上の「接待」とは…

  • 特定のお客さんの席について継続して話をしたりお酌をしたりすること
  • お客さんと身体を密着させること
  • 特定のお客さんに歌を歌うよう勧めたり、歌っているときに手拍子や楽器で盛り上げたりするようなこと
  • その他

深夜酒類提供飲食店(バーなど)では「深夜遊興」は禁止されています

風営法上の「遊興」とは…

  • お店にいる不特定のお客さんに歌、ダンス、ショー、演芸、映画その他の興行を見せること
  • 生バンドの演奏をお客さんに聞かせること
  • 舞台装置を設けて不特定のお客さんにカラオケをさせること
  • その他
これはOKです
例えば、カラオケでお客さんが歌いたい曲を入力してマイクを手渡すことやお客さん同士でダーツをすることは遊興させることにはあたりません。

同じ店舗で風俗営業と深夜酒類提供飲食店を営業することはできません

例えば、同じ店舗で、午後12時(午前0時)までは風俗営業(クラブやラウンジなど)として営業をして、その後、午前0時から午前5時までは深夜酒類提供飲食店(バーなど)を営業することはできません。

ご注意くださいますようお願いいたします。

その他の注意事項

22時以降、保護者が同伴していない18歳未満の者を営業所に客として立ち入らせることができません。

また、22時以降、18歳未満の従業員に接客業務をさせることができません。

酒類提供飲食店営業(バーなど)の届出の必要書類は次の通りです

1.深夜における酒類提供飲食店営業営業開始届出書
2.営業の方法

これらは警察署のホームページからダウンロードが可能です。

3.飲食店営業許可証

保健所から飲食店営業の許可証が発行されるのに10日程度かかります。

警察署によっては、飲食店営業許可の申請書の副本(保健所の受理印のあるもの)や保健所の立会い検査の際に発行される通知書によって深夜酒類提供飲食店営業の届出を受理して、保健所から飲食店営業の許可証が発行された後に差し替えることを認めてくれるところもあります。

4.店舗図面

深夜酒類提供飲食店営業届に必要となる図面
  • 店舗の平面図(イス、テーブルなどの配置や高さなどを記載した図面)
  • 店舗がある階のフロア図面
  • 営業所求積図(営業所の面積を計算した図面)
  • 客室求積図(客室部分の面積を計算した図面)
  • 照明・音響・防音設備図(照明や音響などの配置やワット数などを記載した図面)

これらの図面は1㎝単位で測る必要がありますので、これらの図面を作成することが深夜酒類提供飲食店営業届の最も難しく手間のかかるところです。

5.住民票

深夜酒類提供飲食店営業届の申請者の本籍地記載ありの住民票が必要です。

なお、マイナンバーが記載されているものは受け取ってもらえませんのでマイナンバーの記載がないものを取得します。

深夜酒類提供飲食店営業届の申請者が法人(株式会社や合同会社など)の場合には、法人の役員(代表取締役、取締役、監査役など)全員の住民票(本籍地記載あり、マイナンバー記載なし)が必要です。

6.登記事項証明書と定款

深夜酒類提供飲食店営業届の申請者が法人(株式会社や合同会社など)の場合には法人の登記事項証明書(履歴事項全部証明書)と定款が必要です。

定款の原本証明の方法
以上、原本と相違ありません
平成○年○月○日
代表取締役 【代表者氏名】 代表者印

7.物件の賃貸借契約書のコピー及び使用承諾書

店舗の賃貸借契約書にあわせて使用承諾書が必要となります。

8.営業所附近の見取図

用途地域のわかる地図(都市計画図)を提出します。

警察署によってはインターネットの地図を印刷したものではなく、都市計画課で発行したものでなければいけない場合もあります。

深夜酒類提供飲食店営業の届出はお店を管轄する警察署に提出します

曽根崎警察署の管轄区域

大阪市北区のうち池田町、浮田一丁目、浮田二丁目、梅田一丁目、梅田二丁目、梅田三丁目、扇町一丁目、扇町二丁目、大深町、角田町、神山町、菅栄町、黒崎町、小松原町、芝田一丁目、芝田二丁目、曾根崎一丁目、曾根崎二丁目、太融寺町、茶屋町、鶴野町、天神橋四丁目、天神橋五丁目、天神橋六丁目、兎我野町、堂山町、中崎一丁目、中崎二丁目、中崎三丁目、中崎西一丁目、中崎西二丁目、中崎西三丁目、中崎西四丁目、浪花町、錦町、野崎町、万歳町、樋之口町、南扇町及び山崎町

大阪南警察署の管轄区域

大阪市中央区のうち安堂寺町一丁目、安堂寺町二丁目、上汐一丁目、上汐二丁目、上本町西一丁目、上本町西二丁目、上本町西三丁目、上本町西四丁目、上本町西五丁目、瓦屋町一丁目、瓦屋町二丁目、瓦屋町三丁目、高津一丁目、高津二丁目、高津三丁目、島之内一丁目、島之内二丁目、心斎橋筋一丁目、心斎橋筋二丁目、千日前一丁目、千日前二丁目、宗右衛門町、谷町六丁目、谷町七丁目、谷町八丁目、谷町九丁目、東平一丁目、東平二丁目、道頓堀一丁目、道頓堀二丁目、中寺一丁目、中寺二丁目、難波一丁目、難波二丁目、難波三丁目、難波四丁目、難波五丁目、難波千日前、西心斎橋一丁目、西心斎橋二丁目、日本橋一丁目、日本橋二丁目、東心斎橋一丁目、東心斎橋二丁目、松屋町、南船場一丁目、南船場二丁目、南船場三丁目及び南船場四丁目

深夜酒類提供飲食店(バーなど)を開業した後の注意点

深夜酒類提供飲食店(バーなど)を経営する場合には、従業者名簿を本人確認資料とともに備え付けなければいけません

本人確認資料については「生年月日及び本籍地の都道府県名の記載のあるもの」が必要です。

本人確認資料としては、日本人の場合は「生年月日と本籍地の都道府県名が記載された住民票記載事項証明書」「パスポート」、外国人の場合は「在留カード」パスポート」となります。

なお、従業者名簿の備え付け義務違反や従業者名簿の不備などの場合には100万円以下の罰金となりますのでご注意くださいますようお願いいたします。