警備会社を開業する場合には、主たる営業所の所在地を管轄する警察署に警備業認定申請書を提出して公安委員会の認定を受けなければいけません
- 警備業認定申請書を提出する(主たる営業所の所在地を管轄する警察署)
- 公安委員会の認定(許可)が出る(申請から40日後)
- 服装届出書を提出する(警備業務を開始するまでに)
- 護身用具届出書を提出する(警備業務を開始するまでに)
なお、警備業認定の新規申請の場合、警察署(公安委員会)への納入金2万3000円が必要です。
警備業は次の4つの区分にわかれています
施設警備業務 | 事務所、住宅、興行場、駐車場、遊園地等における盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務 |
交通誘導警備業務 雑踏警備業務 | 人、車両の雑踏する場所又はこれらの通行に危険のある場所における負傷等の事故の発生を警戒し、防止する業務 |
輸送警備業務 | 運搬中の現金、貴金属、美術品等に係る盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務 |
身辺警備業務 | 人の身体に対する危害の発生をその身辺において警戒し、防止する業務 |
なお、警備会社は、取り扱う警備業務の区分ごとに、警備員指導教育責任者を選任し、営業所に常駐させる必要があります。
警備業の認定を受けるためには次の要件があります
警備業法第3条の「欠格事由」に該当する者は、警備業を営むことができません
破産をしている場合など、警備業の認定(許可)を受けられない場合がありますのでご注意くださいますようお願いいたします。
- 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの
- 禁錮以上の刑に処せられ、又は警備業法の規定に違反して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して5年を経過しない者
- 最近5年間に、警備業法の規定、警備業法に基づく命令の規定若しくは処分に違反し、又は警備業務に関し他の法令の規定に違反する重大な不正行為で国家公安委員会規則で定めるものをした者
- 集団的に、又は常習的に暴力的不法行為その他の罪に当たる違法な行為で国家公安委員会規則で定めるものを行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者
- 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定による命令又はの規定による指示を受けた者であつて、当該命令又は指示を受けた日から起算して3年を経過しない者
- アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者
- 心身の障害により警備業務を適正に行うことができない者
- 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者
など
※法人の場合は役員の方がこれらに該当する場合は警備業の認定(許可)を受けることができませんのでご注意くださいますようお願いいたします。
取り扱う警備業務の区分ごとに、警備員指導教育責任者を選任し、営業所に常駐させなければいけません
警備会社は、取り扱う警備業務の区分ごとに、警備員指導教育責任者を選任し、営業所に常駐させる必要があります。
なお、警備員指導教育責任者になるには、警備員指導教育責任者講習を受講して修了考査に合格する必要があります。
- 警備員検定1級合格者の方
- 警備員検定2級合格者で、当該検定に合格した後、継続して1年以上警備業務に従事している方
- 最近5年間に警備業務に従事した期間が通算して3年以上である方
なお、警備業の認定(許可)を受けるためには、営業所の場所的要件、構造要件、経済的要件などは特にありません。
警備業認定申請に必要となる添付書類
警備業の認定(許可)を受けるためには、申請者や警備指導教育責任者の方について以下の書類が必要です。
個人申請 | 法人申請 | 警備指導教育責任者 | |
登記事項証明書及び定款 | ー | 〇 | ー |
住民票 | 〇 | 〇 役員全員 | 〇 |
身分証明書 | 〇 | 〇 役員全員 | 〇 |
登記されていないことの証明書 | 〇 | 〇 役員全員 | 〇 |
履歴書 | 〇 | 〇 役員全員 | 〇 |
診断書 | 〇 個人用 | 〇 役員用 | 〇 警備指導教育責任者用 |
誓約書 | 〇 個人用 | 〇 役員用 | 〇 警備指導教育責任者用 |
警備指導教育責任者資格者証のコピー | ー | ー | 〇 |
登記事項証明書及び定款
登記事項証明書および定款の目的欄に警備業を営む内容の記載が必要です。
定款はコピーでも問題ありませんが、末尾に、
以上、原本と相違ありません
平成○年○月○日
代表取締役 代表者氏名
と記載し、代表者印を押印したものが必要です。
住民票
本籍(外国人の方については国籍等)が記載されたもので、個人番号(マイナンバー)の記載がないものが必要です。
身分証明書
「禁治産者(被後見人)、準禁治産者(被保佐人)、破産者でない」ことを証明するために必要です。
本籍地の市町村役場で発行してもらいます。
なお、市区町村長の発行する身分証明書は日本国籍を有する方のみ必要です。
登記されていないことの証明書
成年被後見人・被保佐人に登記されていないことを証明するために必要です。
お近くの法務局で発行してもらうことができます。
警備業認定取得後に服装や護身用具の届出が必要です
警備業を行う際の服装等の届出
警備業の認定(許可)を受けた後、警備業務を開始するまでに、主たる営業所の所在地を管轄する警察署(公安委員会)に対して、警備業務で用いる服装や護身用具の型式の届出が必要です。
- 服装届出書
- 護身用具届出書
警備業開業後、申請内容に変更が生じた場合には変更の届出が必要です
次の事項に変更があった場合は、主たる営業所の所在地を管轄する警察署(公安委員会)に変更届を提出する必要がありますのでご注意くださいますようお願いいたします。
- 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
- 主たる営業所その他の営業所の名称、所在地及び当該営業所において取り扱う警備業務の区分
- 営業所ごと及び当該営業所において取り扱う警備業務の区分ごとに、選任する警備員指導教育責任者の氏名及び住所
- 法人の役員の氏名及び住所
営業所の届出
主たる営業所の所在する都道府県以外の都道府県の区域内に営業所を設け、又は当該区域内で警備業務を行うとするときは、営業所所在地の都道府県の区域を管轄する警察署(公安委員会)に対して営業所の届出が必要です。
警備業の認定は5年ごとに更新手続きが必要です
警備業の認定の有効期限は5年ですので、引き続き警備業を営む場合は、有効期限の30日前までに警備業認定の更新申請を行う必要があります。
更新手続を行わなかった場合には警備業を行うことができなくなりますのでご注意くださいますようお願いいたします。