行政書士になった後に自分の仕事内容を決める際の判断基準とは?

行政書士の仕事内容を大きくわけると次の3つにわけられます

行政書士の主な仕事内容
  • 許認可業務
    建設業許可申請、産業廃棄物処理業許可申請、宅地建物取引業者免許申請など
  • 国際業務
    在留資格認定証明書交付申請、永住許可申請、帰化許可申請など
  • 民事業務
    遺言書、遺産分割協議書、公正証書、内容証明郵便など

それぞれの仕事の主なターゲットとなるのは…

主なターゲット
  • 許認可業務
    許可を取得(または更新)する会社経営者や個人事業主
  • 国際業務
    外国人本人やその関係者など
  • 民事業務
    遺言や相続の手続き(クーリングオフや離婚の公正証書を作成)をする個人

そして、仕事が入ってくる経路として予想されるのは…

仕事が入ってくる経路
ターゲット

  • インターネット
    ホームページやブログを作って売上が上がる仕組みを構築する
  • 税理士の先生や社会保険労務士など、他士業の先生からの紹介
    税理士の先生や社会保険労務士など、他士業の先生に挨拶に行ったり異業種交流会に参加したりする
  • 以前のお客さんからの紹介
    ニュースレターやメルマガなどで関係性を維持する
  • 行政書士からの紹介
    例えば、国際業務や風営法の許可申請など、仕事の内容によっては他の行政書士からの紹介もあります

行政書士として、事務所を大きくしたい場合にはこの3つまたは4つの経路がある仕事を選ぶのがベストです

「ひとつの仕事が次の仕事につながりやすい」「仕事が仕事を生む」という連鎖が起こりやすい仕事を選んで、その都道府県で1番目か2番目に大きい市に事務所を構えて、地域密着で、その周辺の市町村からも仕事を吸収するという、いわゆる王道のやり方がベストですよね。

このようなことを書くと在り来たりで何の目新しさもありませんが、実は、この王道的なやり方が1番正しいやり方なんですよね。

商売のやり方というのは昔からそれほど変わっていないということです。

では、上記の3つの仕事のうちで紹介が起きやすい仕事はというと…

やはり、許認可業務や会社設立を入口にして、変更申請や更新申請などの広げるというやり方が王道ですよね。

そして、記帳代行の仕事をしたり、経営相談の仕事をしたり…というふうに広げていきます。

そうすると、毎月、顧問料が発生しますので、事務所の経営が安定し、従業員を雇うこともできますので、それがまた事務所の信用につながるという連鎖を生みます。

やはり、事務所を大きくしたいとお考えの場合には許認可業務または会社設立を入口にした法人系の業務を進めていくことになるでしょう。

あと、国際業務についても、外国人同士の強いつながりがありますし、行政書士からの紹介もありますので、仕事の広がりを期待できる仕事かもしれません。

許認可業務と国際業務は、3C分析や競合分析の視点からも、現状では行政書士の主力業務と言えるでしょう。

では、民事業務の仕事はどうかというと…

民事系の仕事、特に不倫や離婚などの仕事は、どちらかというと誰にも相談できなくて悩んでいる人が多いということがありますので、仕事が仕事を生むという連鎖が起こりやすい仕事ではありませんし、3C分析や競合分析の視点からも、行政書士の主力業務とは言いにくい状況になっています。

ただ、行政書士になったら民事系の仕事をしようとお考えの方もご安心ください。

十分に食っていくことが可能です。

この仕事はカウンセリング的な要素があり、やりがいのある仕事ですので、そういうことを仕事にしたい方にはすごくおすすめの仕事です。

遺言については、お年寄りのコミュニティの中で話題になることがあると思われますので、紹介がある可能性はあるでしょう。

私の15年以上の行政書士としての経験でいうと…

許認可業務などの法人系の仕事は、その後の変更申請や更新申請などの依頼がありますし、お仕事をいただいているお客さんから他のお客さんをご紹介いただくこともありますので、その後の仕事の広がりが期待できます。

事務所を大きくしたいという場合にはこの分野の仕事を進めていくといいでしょう。

離婚の公正証書や不倫の慰謝料請求の内容証明郵便はほぼ100%がインターネット経由で、以前のお客さんからの紹介はほとんどありませんし、仕事の性質上、2回目のご依頼をいただく可能性もほとんどありません。

クーリングオフについてもほぼ同じです。

ただ、民事系の仕事は、お客さんご本人が誰にも相談できないような状態であったり、相談するにしても限られた本当に親しい人だけということが多く、誰かのサポートが必要となっているケースが多いのも事実です。

特に、不倫や離婚に関係する仕事の場合には、ご依頼者の方からの感謝の気持ちが伝わってきやすいという特徴があり、やりがいや自分自身の仕事の意義を感じやすい仕事だと思います。

いずれにしても、ホームページやブログは絶対的に必要です

許認可業務にしても、国際業務にしても、民事業務にしても、やはりホームページやブログは必要です。

もちろん、ホームページもブログもないという事務所もあるとは思いますが、これから行政書士になる場合で、大きな人脈もない場合には、やはり、ホームページやブログは必要だと考えていいでしょう。

私は15年間行政書士の仕事をしていますが、ホームページを活用したインターネット経由の売上がほぼ100%(99%以上)になっています

つまり、ホームページを作って、各ページを上位表示して、そこからの問い合わせがあり、依頼をいただくという、売り込まずに売上を上げる仕組みの構築ですよね。

お客さんのほうから問い合わせがありますので非常に話が進めやすいという大きなメリットがあります。

この仕組みは、許認可業務、国際業務、民事業務のいずれにしても非常に効果的です。

私もそうですが、営業が苦手な方、売り込むのが苦手な方には、この仕組みしかないかもしれません。

しかも、この仕組みの1番良いところは、1度、仕組みを構築してしまうと、その後は軽微なメンテナンスをするくらいで、その後も仕組みが回っていくというところです。

そして、当然ながら、営業をしなくてもいいので仕事に集中することができます。

数十万円もするような、キラッキラなホームページでなくても大丈夫です

もちろん、見た目が9割ということもありますので、ブランディングという意味でも、キラッキラなホームページを作るということも大切だと思いますが、すべてのお客さんがキラッキラなホームページであれば良いというわけでもなく、最終的には実際に問い合わせた際の対応や行政書士の人柄によって依頼するかどうかが決まるということも多いのも事実です。

個人的には、数十万円もするホームページにするのは、売上が安定してきて資金もできた後でも遅くはないと思います。

それよりも重要なのは、上位表示と売上を上げるためのライティングです

ホームページで売上を上げるためには、ホームページを見たお客さんから問い合わせがあり、依頼をいただくという、売り込まずに売上を上げる仕組みの構築が必要です。

そのためには、上位表示と売上を上げるためのライティングの両方が必要となります。