元夫または元妻が再婚した場合には養育費を減額できる場合があります

お願い

このページでは、このページをご覧になっている方が養育費をもらっている母親であることを前提に記載させていただきますのでご了承くださいますようお願いいたします。

実は、養育費の金額は、離婚後の事情に応じて増額することも減額もすることができるんです

離婚後の事情変更
  • 養育費を支払っている方の年収
  • 養育費を支払ってもらっている方の年収
  • 子供の人数や年齢
  • 元夫や元妻の再婚や養子縁組など離婚後の事情
  • その他

これらに変更があった場合には養育費の増額または減額の可能性があります。

離婚後に養育費の金額を「減額」できる場合とは…

「元夫が再婚して子供が生まれた場合など」には元夫が養育費の減額を言ってくることがあります

わかりやすくするために

  • 元夫婦A男B子 2人の子供ABちゃん
  • 元夫A男がC子と再婚

とさせていただきます。

例えば…
  • 元夫A男がC子と再婚して、C子の子供(いわゆる連れ子)と養子縁組した(つまり、C子も再婚の場合)
  • 元夫A男がC子再婚して、C子との間に子供ができた
  • 元夫A男の年収が下がった
  • 元妻B子の年収が上がった

これらの事情が発生すると、養育費の金額を減額できる可能性があります。

ただ、仮に養育費の減額に応じるとしても、元夫が主張している金額が妥当かどうかわかりませんので、お近くの弁護士の先生に何か所かご相談なさるなど、慎重に検討する必要があるでしょう。

「元妻が再婚して養子縁組をした場合など」には元夫が養育費の減額を言ってくることがあります

わかりやすくするために

  • 元夫婦A男B子 2人の子供ABちゃん
  • 元妻B子がD男と再婚

とさせていただきます。

例えば…
  • 元妻B子がD男と再婚して、ABちゃんとD男が養子縁組した
  • D男は平均的な年収がある
  • 元夫A男の年収が下がった
  • 元妻B子の年収が上がった

これらの事情が発生すると、養育費の金額を減額できる可能性があります。

例えば、D男とABちゃんとの良好な関係を構築するために、元夫A男とABちゃんの面会交流の回数を減らしたい場合など、非常に複雑な事情が発生することもありますので、お近くの弁護士の先生に何か所かご相談なさるなど、慎重に検討する必要があるでしょう。

また、元妻B子が再婚したことを元夫A男に伝えなかった場合には、B子が再婚した後の支払い過ぎの養育費の返還を請求される場合もありますので注意が必要です。

元夫が再婚して養育費を減額して欲しいと言ってきた場合に元夫に伝えること

元々の養育費の金額が相場の金額よりもかなり低い金額だったけど、今までその金額で納得してきた

離婚時に養育費を決める際には、養育費算定表の一般的な養育費の相場よりも低い金額で納得せざるを得なかったという場合もあるでしょう。

つまり、元々、養育費の金額が低いにもかかわらず、これ以上の減額に応じることができるはずがないということですよね。

こういう場合には、元妻の主張に妥当性がありますので、「元々、養育費の金額が低いのに、この金額をさらに下げるのは難しいと思わない?」と伝えていただければいいと思います。

お互いの事情の変更もあるとは思われますので、その前に、元夫の年収や再婚などの状況を知らせてもらって、お近くの弁護士の先生に何か所かご相談なさるといいしょう。

子供の年齢が上がって部活や塾の費用が多くかかっている

子供が中学校や高校に入れば部活や塾の費用が多くかかるようになりますので、元妻の年収が少し上がったとしてもほとんど余裕がないということも多いでしょう。

それどころか、大学進学など将来のことを考えると養育費の減額に応じることができない、または、養育費の減額に応じるとしても大幅な減額に応じることができないというのが本当のところだと思います。

そのことをわかってもらえるように冷静に話し合うことが大切です。

まずは元夫の事情に対して理解を示しながら、元妻と子供の事情に対しても理解してもらうことを促すことは非常に大切です。

まずは相手方の事情に対して理解を示すことが非常に大切です。

離婚時と比べて、年収はどうですか?

養育費の金額を決める要素として、お互いの年収を考慮します。

最近の日本では給料が上がりにくくなっているとは思いますが、それでも年齢とともに年収が少しずつでも上がっていくことが多いと思われます。

特に元夫が大手企業で働いている場合には年収が上がりやすいと思われます。

元夫が再婚して子供が生まれたから養育費の金額を減額して欲しいと言ってきた場合には、今の年収はどれくらいなのかをたずねてみるといいでしょう。

この質問に対して反応が良くなかった場合には、多少は年収が上がっている可能性が高いでしょう。

もしかすると、この質問をすることによって、その後、養育費の減額を言って来なくなるかもしれませんし、減額の幅を小さくしてくるかもしれません。

再婚した奥さんはどうしてる?

元夫との話し合いで重要なことは感情的な対立関係にならないことです。

おそらく元夫は今の奥さんが子育て中などで収入が少なくなっているから養育費を下げて欲しいということを言ってきているのだと思われます。

そのことは理解してあげたほうがいいでしょう。

相手のことも気遣いながら、相手の状況も把握しておくようにすることが重要です。

例えば、再婚した奥さんが育児休暇後に仕事に復帰する計画の場合など、状況によっては、養育費の減額幅を小さくすることもできるかもしれません。

元夫が勝手に養育費を下げてしまわないようにするために、離婚時に(または今からでも)公正証書を作成しておくことをおすすめいたします

もちろん公正証書を作成しても減額ができなくなるわけではありませんが…

そもそも養育費の金額は、離婚後の事情の変更によって変更することができますので、仮に公正証書に「養育費は増額も減額もできない」という内容を記載したとしても、それほど大きな効果がないと考えることができるでしょう。

公正証書を作成しておくと、養育費などの支払がない場合には、相手方の給料などを差し押さえることができますので、元夫が勝手に養育費の金額を減額して振り込んできた場合(そういうことが続く場合)には、元夫の給料などを差し押さえることも可能になります。

つまり、公正証書を作成しておけば、元夫としても、最悪の場合、給料などを差し押さえられますので、勝手に養育費を減額して振り込むことができないということなんです。

このことは非常に大きな効果だと言えるのではないでしょうか…