メラビアンの法則とは「見た目」と「声」の印象の影響で人を動かす戦略である

メラビアンの法則によると、「見た目やボディランゲージ」と「声のトーンや口調」が相手の印象や判断に9割以上の影響を与えます

メラビアンの法則とは
メラビアンの法則によると、コミュニケーションにおいて相手が(無意識的に)重視しているのは…

  • 見た目やボディランゲージが5割以上
  • 声のトーンや口調が約4割
  • 話している内容が1割未満

だそうです。

つまり、メラビアンの法則によると、「見た目やボディランゲージ」と「声のトーンや口調」は「話している内容」の9倍の影響やインパクトがあるということなんです

ということは、優しそうな人が柔らかい雰囲気で優しそうな声で話をすると、優しくて良い人といういう印象を「意図的に」与えることができるということですよね。

しかも、話している内容は1割未満ですから、その優しくて良い人といういう印象の人がまさか嘘を言っているとは考えなくなっていく可能性があるということです。

さらに、これに合わせて…

「話している人の肩書」「話している場所の雰囲気やシチュエーション」みたいなのが加わると、その人が与える「声のトーンや話し方」と「見た目やボディランゲージ」の影響力は95%以上になってしまい、「話している内容」は5%以下になってしまう可能性すらありえるということです。

つまり、メラビアンの法則を活用すれば相手に与える影響力は95%になる可能性があります

メラビアンの法則を活用して…
  • 見た目やボディランゲージ
  • 声のトーンや話し方
  • 話している人の肩書
  • 話している場所の雰囲気やシチュエーション

を組み合わせると、相手に与える影響力は95%以上にもなりうるということです。

その人が言っている内容が真実かどうか、人間性がどうか、ということは関係なく…

メラビアンの法則は戦略である

重要なことは、相手がどのような印象を持つかではなく、相手にどのような印象を与えたいのかということ

「見た目やボディランゲージ」と「声のトーンや口調」によってその人のことを判断しているのであれば、「見た目やボディランゲージ」と「声のトーンや口調」によって相手にどのような印象でも与えることができるということであり、その印象を利用して相手の判断に影響を与えて相手を動かすことすらできてしまうということです。

つまり…

  • 明るい性格だと思われたい場合には、笑顔で明るく話すといい(本当は明るい性格でなくても)
  • 誠実だと思われたい場合には、清潔感のある身だしなみで丁寧に話すといい
  • 信頼できると思われたい場合には、清潔感のあり洗練された身だしなみで、自信に満ちた話し方をするといい(とはいえ、もちろん偉そうに話してはいけない)
  • 優しいと思われたい場合には、優しい笑顔で優しくゆっくりと話すといい

相手にどのような印象を与えたいのか、あくまでも能動的に…ということ。

つまり、これがメラビアンの法則。

「自分らしさ」?

それは、公私の、私の部分で出せばいい。

例えば、営業マンの場合では…

メラビアンの法則によると、営業マン(営業マンに限らず人間関係でも同じ)は、まずは「見た目やボディランゲージ」と「声のトーンや口調」をしっかり意識しなければならないということになります。

ここは無視できないポイントです。

つまり、お客さんが持っている価値観(何を重視しているのか)や商品やサービスの特徴などに合わせて、営業マンも「見た目やボディランゲージ」と「声のトーンや口調」を意図的に変えるということが必要だということです。

当然ながら残りの1割の「話す内容」「伝え方」も重要なスキルとなります

メラビアンの法則にあわせて、言葉の力によって人を動かす能力、つまりコミュニケーション能力を身に付ける

「見た目やボディランゲージ」と「声のトーンや口調」が9割だとしても、最終的には、残りの1割である、言葉の力によって人を動かす能力、つまりコミュニケーション能力(傾聴やラポール形成、価値観の把握、伝え方など)が非常に重要になることは言うまでもありません。

「声のトーンや口調」もコミュニケーション能力の範囲に入る

そういう意味では、コミュニケーション能力(傾聴やラポール形成、価値観の把握、伝え方など)が相手に与える印象は5割程度だということになります。

「伝え方」について書かれている本がすごく売れているようですが、「伝える」前段階にある、傾聴やラポール形成、価値観の把握についても非常に重要です。

メラビアンの法則を戦略として意識しながら、傾聴やラポール形成、価値観の把握、伝え方をしっかりしたスキルとして身に付けていくようにしていきましょう。