緊急時訪問介護加算の加算要件について確認しておきましょう

訪問介護実地指導

緊急時訪問介護加算とは…

緊急時訪問介護加算とは

緊急時訪問介護加算とは、ご利用者さん又はご家族の方からの要請に基づき、訪問介護事業所のサービス提供責任者が居宅介護支援事業所の介護支援専門員(ケアマネージャー)と連携して、介護支援専門員(ケアマネージャー)が必要と認めた場合に、居宅サービス計画において計画的に訪問することとなっていないサービスを緊急に行った場合は1回につき100単位が加算されます。

1単位はだいたい10.5円程度ですので、緊急時訪問介護加算は100単位で1050円程度になります。

緊急時訪問介護加算の算定要件

1.居宅サービス計画に位置付けられていないこと

ご利用者又はご家族の方から、居宅サービス計画に位置付けた時間と異なる時間に来てほしいと要請があり、これに応じた場合は、利用時間の変更にあたり、居宅サービス計画の変更で対応すべきであり、 緊急時訪問介護加算は算定できません。

2.身体介護中心型であること

生活援助のみの場合は緊急時訪問介護加算の対象になりません

なお、緊急時訪問介護加算の加算対象の前後に行われたサービスとの間隔が2時間未満の場合でも、それぞれの所要時間に応じた所定単位数を算定することができます。

また、所要時間が20分未満の身体介護でも緊急時訪問介護加算の算定は可能です。

3.サービス提供責任者が介護支援専門員と連携を図ること(介護支援専門員が緊急に必要なサービスだと判断していること)

原則として、事前に介護支援専門員(ケアマネージャー)との連携が必要ですが、やむを得ない事由で事前に連携が図れない場合には、訪問介護事業所により緊急に身体介護のサービス提供が行い、事後に介護支援専門員(ケアマネージャー)が必要と判断した場合も緊急時訪問介護加算の算定が可能です。

なお、事後承認となった場合には、やむを得ない事由について記録しておく必要があります。

4.ご利用者さん又はご家族の方から要請を受けて24時間以内にサービスを行ったこと

緊急に行った場合とは、ご利用者さん又はご家族の方から要請を受けてから24時間以内に行ったことをいいます。

5.サービス提供記録に、具体的なサービス内容などとともに、要請のあった時間、要請の内容、サービス提供時刻及び緊急時訪問介護加算の算定対象である旨などを記録していること

緊急時訪問介護加算に関するサービス提供記録は、具体的なサービス内容、提供日時、ご利用者さんの心身の状況など以外に、ご利用者さん又はご家族の方からの要請及び介護支援専門員(ケアマネージャー)との連携について詳細に記載して保存する必要があります。

訪問介護の事業所の重要な業務として「記録を残す」ということがあります。緊急時訪問介護加算だけでなく、原則として、記録のないものは介護報酬を請求できないとお考えください。

例えば、上記の記載内容を記録できる「緊急時訪問介護記録」のようなものを作成して記録を残すのもいいでしょう。


最後までご覧いただきありがとうございます。

実は、少しの間ですが、私自身も訪問介護の事業所の役員をしていた経験があります。

微力ながらあなたのお手伝いをさせていただくことができれば幸いです。ご縁がありましたらよろしくお願いいたします。

行政書士事務所/社会保険労務士事務所 ビジョン&パートナーズ
大阪市中央区備後町1丁目4番16号
備一ビル501号室
代表 高瀬満成(行政書士.社会保険労務士)


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